死なないカラダ、死なない心2009年03月01日

死なないカラダ、死なない心
★成瀬雅春

著者はヨーガのすごい人…らしい。
~すみません、今まで知りませんでした。

美容目的でスポーツ・ジムのヨーガ教室に通ったことがある程度の私には、全体に内容が高度過ぎるが、インドの行者の話は興味深く読んだ。

インドには長く沈黙を守りつづけたり、変わったポーズを取りつづけたりする修行をする人たちがいるということを、子供のころに何かで読んだことがあった。そして、それはいわゆる「苦行」なのだろうと、ずっと思っていた。なぜそんな辛いことを長年続けることができるのか、とても不思議だった。
著者は、その行者たちが実は「そうせざるを得なくなって」しているのであって、苦痛に耐えているわけではない、ということを書かれている。それが本人の体験を通しているためか、とても納得できた。なんだか安心もした。

ただ、偉い先輩たちを尊敬して真似をしている行者がいたとしたら、その人はやっぱり「苦行僧」なんだろうな。

Hana-Usagi2009年03月01日

Hana-Usagi 01
小林賢太郎★ラーメンズ。

いい人も悪い人も、かわいそうな人も憎らしい人も、決して一言で表現できるほど単純じゃない。共通点はみんな「しょうもない部分」を持っているってこと。そういうところを見つけ出して、にやっとする人は人間が好きな人なんじゃないかと思う。

でも、こういう笑いは好き嫌いがあるのかな。

影の現象学2009年03月02日

影の現象学
ご存じ、河合隼雄先生。

いろんな「お話」が心理学の解説付きで読める。
私にとっては心理学、特にユングの入門書。
専門家ではないけれど、心理学系の本を読むきっかけにもなった。

どんな人にも「影」はあるのね、単純じゃないのね。

短めのエピソードがたくさん載っているから、どのページからでも読み始められる。短めに話題が完結するので、短めに読んで中断することも出来る。(待ち合わせに最適!?)
おかげで学生時代に購入したとき、この本にはハマってしまった。
いつも持ち歩いて読んでいたのでボロボロになってしまい、泣く泣く二冊目を購入した。文庫なんだけど…貧乏学生だったから。。

難解な絵本2009年03月05日

難解な絵本
著者:いとうせいこう

絵は不思議
一度上手になってしまうと、下手に戻れない

ダイナミックなすごい絵を描いていた人が、
勤勉にも絵画教室で「基本」を学び
デッサンのかなり正確な
そして
ぱっとしない絵を描くようになってしまうのを
何度も見た

なんだかつまらない

某天才画家は、
子どもっぽい絵を描いたことがないのだそうで、
天才だから最初から技術も芸術性も
ばっちり備わってる絵を描いてたらしい…

それもなんだかな…

銀河鉄道の夜2009年03月05日

お風呂で読める本 - 銀河鉄道の夜
宮沢賢治著

子どものころに読んだのを再読。
なつかしい、不思議な世界。
列車の窓を開けて駅弁を買ったことのある世代の私。ジョバンニとカムパネルラが乗った客車の情景はかなりリアル。
若い人々は、おそらく私とは全然違うイメージでこれを読むのだろうなと想像すると、それもまた面白い。
でも、これこんなに風変わりな文章だった?


そして!
なんとこれは!「お風呂で読める本」なのだ!!
ず~~~っと、こういうの欲しいと思っていた夢の本。
うれしいです!

文庫本サイズで、大き目のリング綴じになっており、少し重い。
文字サイズも大きめ。
実物を見たとき、ちょっとどうかなと思ったのだけど…
実は、お風呂で読むには、これがいろいろ都合がよい。
常に手で抑えなくてもいいし、近眼の私が裸眼で湯気の中で楽に読める。
「源氏物語」もお風呂で読み直そう。