唐招提寺全障壁画2010年03月03日



文庫で東山 魁夷。
文庫の画集としてとてもよい。
しかし・・・
現代に生きてるからには、本物の波濤図は見ておいたほうがよい、と思った。
こういう絵は、他の時代には決して描かれないだろうから。
本物を見て、その雰囲気を引きずってこの文庫を購入するのは、大いにありだろう。
まず文庫で見て、それから本物を見に行くのは、なんだかもったいないような、後悔するような・・・
そんな気がする。

草書の字典2010年02月26日


圓道祐之 編
草書の字典 講談社学術文庫
文庫の草書字典!
神田神保町で古本を購入。
こういうの、最近の新刊ではちょっと見かけなくなってきたよね。。
分厚いけど、なんたって文庫だから持ち歩きやすい。
自分の名前なんかの草書を調べてみたりすると面白い。
巻末には変体仮名と書家名一覧(古典の)が載ってて、かなり内容濃いかも。


2009年10月28日

まゆげ考
南伸坊 著  ちくま文庫

帯に「顔のプロが解き明す顔面の秘密!?」とあり、著者もまた著者だけど、解説があのナンシー関さん。またしても、しかもタイトルも「顔」の本。
似ているとか、眉毛などの部品で遊んでみるとか、パンダのアイメイク(?)を変えてみるとか、いろいろ詳しく楽しめる。

興味深いのは「ソンディテスト」という心理テスト。
いろんな「顔」の好き嫌いで性格・性向どころか運命まで判断できるとか。出てくる「顔」は、精神的な病気の人・同性愛や半陰陽の人、犯罪者なんだそうだ。
~ネットで調べてやってみたけど、これは顔を選ぶのが非常に難しい。好きな顔が見当たらない。他よりも嫌いな顔を特定するのが恐ろしく困難だ。

仏の教え ビーイング・ピース―ほほえみが人を生かす2009年10月12日

これなんだけど…
ティク・ナット・ハン 著

ベトナムの禅のお坊さん。
いわゆる小乗仏教、個人の修行が主とされる、になるのだろうか。
ベトナム人僧侶には、戦争に講義して焼身自殺をしてしまうような、過激なイメージも少々あった。
~「小乗仏教」という言葉には「大乗仏教」側の傲慢な感じがついてくるのだけれど…もしかして禁止用語でしょうか?調べたけれどちょっと分かりません。~

犯罪があった場合、被害者/加害者の双方に心をかけなければ不足であるということを書かれている。被害者はもちろん気の毒だが、犯罪を犯す側にもそれだけの事情があるからだ、と。
これなんか浄土真宗の悪人正機説とも近いような、時にはむしろ、加害者の方に保護が厚くなりがちな日本のケースよりフェアな考え方ではないか。目指すところは、結局同じなのだろうな。
大げさに「菩薩行」を説かれるより具体的だ。

そういえば、ベトナムの国民は世界で最も「死後の世界」や「神」を信じていないという統計があったけれど、仏教の立場はどうなっているのだろう?著者もフランスあたりで活動しているらしいが…
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実はこの本、まだ全部読んでないんだけど、忙しくてしばらく読めずにいたら見当たらなくなってしまった。部屋の中のどこかにあるのは確かだし、狭い部屋なんだけどな。
ごめんなさい。ちゃんと読みますから、出てきてください(T_T)

精神科ER 緊急救命室2009年10月04日

備瀬哲弘 著

精神科のERがあるとは知らなんだ。
都知事の発案ということは、東京都だけなのか?
心の病気がERが必要なほど緊急を要するもんだとも知らなんだ。
いろいろ大変な症状の患者さんが登場するけれど、それ以上に精神科ERが存在することの方が驚いた。

ERっていったら外科だろ~とばっかり思ってた。とりあえず命さえ取りとめたら、心は後回しなんじゃないかと。
そういえば、私の昔の知人にも、何の前兆もなく、いきなり発病して、鍵のかかる病室に入院してしまった人がいたなあ。その話を聞いた時は、本当にビックリした。私の知ってるその人はとても優しくて有能な人で、そんなことになるなんて想像もつかなかった。
心の病気も交通事故と同様、突然降りかかってくるものなのか。それこそERが必要なほど…