千年の黙(しじま)2009年07月13日

Sen-nen no sijima
森谷明子著

創元推理文庫で購入。
悲しいことに、ふりがながなかったら、私は「黙(しじま)」が読めなかった。(恥)
平安時代の推理小説で、探偵役は紫式部。

最近は「源氏物語」がブームなのか、平安時代の時代小説を書いたりしている作家や漫画家の方も多い。
自慢したがりな清少納言、えげつないオジサン藤原道長、それはもう理想的な女性なんだけど不運な皇后定子・・・
そんななか、藤原彰子のことは、どうも脇役の子ども扱いしている小説が多い。
それがこの本では、しっかり生きた人間になっていて面白い。
高貴な生まれの女性は、こうしたものだろうなと納得がいく人物になっていて、かなり魅力的。
もしや作者には、宮様なお友だちでもいらっしゃるの?

枇杷の花2009年07月25日

佐藤佐太郎著

古書店で購入。
「暦日短促」という言葉と、著者のサイン入り。
調べてみたら、これは道元の言葉であった。

著者は齋藤茂吉に師事した短歌の人で、昭和二十年代から四十年代のころの随筆集。
戦後のころの日本人の心情が、変な話だが、とても新鮮に感じられる。
この人は戦火で焼かれた東京を見て暮らしていたのだ。
国全体が貧しくて困っていたはずなのに、平成日本よりだいぶ明るい。
どうやらこの時代の人は、貧しさで苦労はしていても「絶望」している訳ではないらしい。

ところで、この本は装丁がとても綺麗だ。
本体はクリームの地グレーで芥子の花が描かれている。
カバーはオレンジ色で、タイトル・著者名とともに同じ芥子のイラストが白抜きにはいっている。
しかもこの芥子の花の絵がなかなかよい。
それだけに・・・
装丁者が何故「枇杷の花」の表紙に「芥子の花」を入れたのか、非常に不思議だ。

中国秘伝 漢方養生訓2009年07月30日

孫維良 著

何故か故赤塚不二夫さんの「バカボン一家」が表紙やトビラに載っている。決して笑う内容ではないのに。
日常で実行できそうな漢方の健康法は役に立つ。

もう随分以前に購入した本だったが、「煎じ薬は30分ほど水に浸してから煎じる」と書いてあるのを思い出して読み直した。
で、今、漢方薬を水に浸してる・・・

乱用厳禁!トランプ予言入門 初めて知る52枚の神秘2009年07月30日

火星人 著

たとえ「占い」を信じていなくてもこの本は面白い!
占いもさることながら、むしろ読み物としてお気に入りです。
各カードの説明にある「実占例」というのがイケてます。
ちょっと下世話なドラマが52個作れそうな・・・