庶民達の平安京2009年09月03日

繁田信一 著

平安時代には貴族しかいなかったような気がする。
そんな訳ないのに。

だって平安文学を読むと、雲の上のことばっかり書いてあって、下々のことはさっぱり分からない。
物語の類に出てくる庶民は「一般大衆」という扱いで、まるで景色みたいな存在だし。

「大鏡」の二人の翁は庶民だったんだ、ふーん。貴族に仕えていたというから、てっきり身分は低くても貴族だとばかり思ってた。
この時代の庶民には、たいていちゃんと姓(苗字)があったんだ・・・

「枕草子」は個人の個性的な庶民が登場する。
本書にも出てくる下品な尼僧「常陸介」。
清少納言のおかげで、千年たった今でもかなりの有名人ではないか。
それこそ庶民でありながら、話した言葉・歌った歌・詠んだ和歌(作品!)まで後世に伝わっている。すごくない?
中宮さまのお使いで清少納言の所に来た「長女(おさめ)」は、庶民のキャリア・ウーマンで管理職だったのね。
・・・・・・・
「枕草子」って文学でもあるけど資料としてもすごいですね。
清少納言さん、「枕草子」をかなで書いてくれてありがとう。
「小右記」とかも面白そうだけど漢字ばっかりで読めそうにありません。翻訳してくれる学者さんも今のところいないみたいで残念です。